第3ターミナルの到着ロビーの自動ドアが開く。外には4月の穏やかな空気が広がっているが、フィウミチーノのレオナルド・ダ・ヴィンチ空港内は相変わらずの光景だ。手荷物受取所を探す人々、ぶつかり合うカート、出迎えの家族、そして無数の案内標識。ついにローマに到着したのだ。さて、ここからの課題は、大金をかけず、半日を無駄にすることなく、歴史的中心部にある宿泊先へたどり着くことだ。
フィウミチーノ空港は市内から約30キロ離れている。決して近くはないが、交通機関は整っており、比較的予定通りに機能している。どの移動手段を選ぶかは、予算、宿泊先の正確な住所、そしてどれだけ早く荷物を置きたいかという3つの具体的な条件によって決まる。
最新の料金表とともに、利用可能な選択肢を見ていこう。ターミナルを一歩出た瞬間に気をつけるべき注意点もあわせて紹介する。
到着ロビーの出口と最初の関門
電車やバスについて説明する前に、まず覚えておくべき基本ルールがある。荷物を持って出口へ向かって歩いていると、ほぼ間違いなく制服を着ていない人たちに「タクシー?」や「乗っていく?」と声をかけられる。彼らは白タク(違法タクシー)の運転手だ。無視してそのまま通り過ぎよう。適当な金額をふっかけられ、正規料金の倍を請求されることも珍しくない。彼らの車にはメーターもなく、認可された交通機関のような保証も一切ない。
電車、バス、白いタクシーといった正規の交通機関には、専用の乗り場と公式のチケット売り場がある。電車の黄色い案内標識か、外にあるバスや公式タクシーの標識に従って進んでほしい。
特急列車:レオナルド・エクスプレス
多くの観光客が選ぶのがこの方法だ。レオナルド・エクスプレスは、空港とテルミニ駅を結ぶトレニタリア(Trenitalia)の専用列車である。
鉄道駅は空港の敷地内にある。到着ロビーからは、電車のマークが描かれた黄色い案内に従うだけでいい。10分ほど歩き、エスカレーターをいくつか上り、屋根付きの連絡通路を渡る。
運行システムは非常にシンプルだ。チケットは片道14ユーロ。所要時間はきっちり32分で、途中の駅には停車しない。ピーク時は15分間隔、それ以外の時間帯は30分間隔で運行している。空港発の始発は朝6時過ぎ、最終は23時30分頃だ。
チケットは、ホーム手前にある赤い自動券売機、有人の窓口、またはトレニタリアの公式サイトで購入できる。ここで実用的なアドバイスをひとつ。券売機で紙のチケットを買った場合は、乗車前に必ず緑色の小さな刻印機に通す必要がある。スマートフォンでデジタルチケットを買った場合は、そのまま乗車して問題ない。
レオナルド・エクスプレスの利点はその確実性だ。道路の渋滞に巻き込まれることがない。欠点は、到着先がテルミニ駅であること。もしホテルがナヴォーナ広場やトラステヴェレの近くなら、テルミニ駅からさらにバスや地下鉄、タクシーに乗って移動しなければならない。
普通列車:FL1線
空港の同じホームからは別の電車も発車している。普通列車のFL1線だ。通勤客向けだと思って無視する人も多いが、状況によってはこれが最も賢い選択になる。
この電車はテルミニ駅には行かない。別のルートを通り、ローマ・トラステヴェレ、ローマ・オスティエンセ、ローマ・ティブルティーナなど、市内の複数の駅に停車する。チケットは8ユーロ。平日は15分間隔、休日は30分間隔で運行している。
トラステヴェレ、テスタッチョ、またはピラミデ周辺にアパートを借りているなら、レオナルド・エクスプレスに乗るのは戦術的なミスだ。高い料金を払ってテルミニ駅まで行き、そこからまた戻ってくることになる。FL1線なら、30分弱でトラステヴェレ駅に直接降り立つことができる。そこから地区の中心部までは、歩くかトラム8番に数駅乗るだけで到着する。
オスティエンセ駅についても同じことが言える。ここでは地下鉄B線のピラミデ駅に乗り換えられるため、コロッセオやモンティ地区へ向かう場合に便利だ。
バス:節約重視の選択肢
予算を最優先し、特に急いでいないのであれば、バスが最も安い選択肢だ。第3ターミナルを出て右に曲がると、シャトルバスの乗り場がある。Terravision、SIT Bus Shuttle、TAMなど、複数の民間会社がサービスを提供している。
料金は片道6〜7ユーロ程度。事前にオンラインで購入するか、乗車前に係員から直接買うことができる。バスは会社によって異なるが、およそ30分から1時間間隔で出発する。
終点はどの会社もテルミニ駅だ(通常は駅の両側にあるマルサラ通りかジョリッティ通り)。SITなどの一部の会社は、ヴァチカン近くのクレシェンツィオ通り周辺にも途中停車する。プラティ地区に宿泊する人にとっては朗報だろう。
バスの難点は渋滞だ。所要時間は平均50〜60分だが、すべては環状線(グランデ・ラッコルド・アヌラーレ)や市内の道路状況次第となる。4月、特に平日のラッシュ時や金曜日の午後などは、あっという間に時間がかかってしまう。
白いタクシー:定額料金とその制限
ターミナルを出ると、公式タクシーの乗り場がある。屋根に「Taxi」のサインがあり、ドアに市章が描かれた白い車だ。特に春先など、フライトが立て続けに到着する時期は待機列が長く見えるかもしれないが、たいていはスムーズに進む。
フィウミチーノ空港と市内の移動には、ローマ市公式サイトで定められた定額料金がある。現在の料金は50ユーロ。この金額で、アウレリアヌス城壁内の目的地ならどこへでも行ける。乗客は最大4人までで、それぞれの荷物も含まれる。
しかし、ここでいつもトラブルの種になる詳細がある。定額料金が適用されるのは、目的地がアウレリアヌス城壁の内側にある場合のみだ。歴史的中心部、トラステヴェレ、テスタッチョ、プラティ、テルミニ駅周辺はこの範囲に含まれる。もしB&Bがサン・ジョヴァンニ(城壁外)、モンテヴェルデ、フラミニオなど、少し外れた地区にある場合、定額料金は適用されない。その場合、運転手はメーターを動かし、時間と距離で計算された金額を支払うことになる。
乗車する前に、運転手に住所を伝え、「定額の50ユーロですよね?」と確認しよう。もし曖昧な返事が返ってきたら、次のタクシーに乗るべきだ。
Uberとプライベート送迎
ローマの配車アプリは、他のヨーロッパの首都とは少し事情が異なる。法律上の理由から、Uberの基本サービスは存在しない。アプリで予約できるのは、プロの運転手(NCC)が運転する高級車のUber BlackかUber Vanのみだ。
つまり、空港からアプリで車を呼ぶのは非常に快適だが、通常のタクシーよりも高くつく。アプリを使ったフィウミチーノから市内への乗車料金は、その時の需要にもよるが、通常65〜75ユーロからとなる。
別の選択肢として、昔ながらのハイヤーサービス(NCC:Noleggio Con Conducente)を事前に予約しておくこともできる。運転手が到着ロビーで名前を書いたボードを持って待っていてくれる。一切の不安を取り除いてくれる方法であり、グループ旅行、かさばる荷物が多い場合、あるいは電車が終わりタクシーも少なくなる深夜に到着する場合には特に便利だ。
ニーズに合わせた選び方
絶対的に一番良い移動手段というものはない。到着時の状況次第だ。
時間の確実性を求め、テルミニ駅周辺や地下鉄沿線に宿泊するなら、レオナルド・エクスプレスを選ぼう。速くて渋滞の心配がいらない。
最終目的地がトラステヴェレ、テスタッチョ、オスティエンセ、またはガルバテッラ周辺なら、普通列車のFL1線を選ぼう。テルミニ駅での無駄な乗り換えを省き、お金も節約できる。
荷物が少なく、できるだけ出費を抑えたい、そして急ぎの予定がないなら、バスを選ぼう。席に座り、窓からの景色を眺めながら到着を待つだけだ。
疲れている場合、2〜3人で旅行している場合(定額の50ユーロを割り勘にすれば、1人あたりの料金は電車に近づく)、そして石畳の上でスーツケースを引きずることなく宿泊先の目の前まで送ってほしいなら、公式タクシーを選ぼう。
